タイトル

タイトル

12.31.2014

続・合同ゼミ 研究成果発表

こんにちは!
ゆく年くる年…なんと、2014年ももうあっという間に過ぎ去ってしまいます。

17日には再び、合同での研究成果発表会がありました。
私達は既に発表が終わってしまっていたので、聞くことに専念。3,4班は社会調査ということで、私にとってはかなり毛色の違う発表で、驚くこと・気づくことも多かったです。

その後は懇親会へ。
内部発表を終え一旦区切りがつき、お疲れ様!というわけで、皆でわいわいと楽しみました。

それでは、良いお年を!

12.14.2014

合同ゼミ 研究成果発表!!

こんにちは。
寒くて外に出るのが億劫です。


先日、田中ゼミと内藤ゼミで集まり研究成果発表会を行いました。
私たち物語分析班も(とても緊張したものの)無事に発表できました。
発表後は、田中先生やゼミ生の方から理解しづらい点や改善点などを指摘してもらいました。私たちでは気づくことができなかった問題点が多くあり、とても良い機会となりました。

研究成果発表会後は、ご飯を食べつつ反省会。
ひたすら発表内容をより良くするためにはどうすれば良いのかを話し続けました。
その甲斐あって、さらに発表内容が良くなりそうです。

来週も研究成果発表会です。
他の班の発表が楽しみ!

12.08.2014

合同ゼミ 追い込み!

来週は合同ゼミ内での発表なので、今週は発表前最後の追い込みです!


発表時間は1グループ30分・・・短い!
私たちのゼミは物語分析班というグループになっているのですが、情報量が多いので30分にまとめるのが大変!


どうすればうまくまとまるのか、どう説明するのが分かりやすいのかを延々と考えています。


ここ何週間かゼミの終了時間が9時を過ぎていたのですか、今回は9時を過ぎても終わらず、そのまま続行していたら、9時40分くらいに教室の電気を消されてしまいました(笑)


いやー、本当に時間がない。
1日が48時間になってほしいと思う今日この頃です。


でも後は細かいところを修正すればいいだけなので、来週良い発表ができるように頑張ります!

11.29.2014

合同ゼミ!!

ども!この頃気温が下がってきたせいか、よく体調を崩すようになりました。
マスクはしているんですがねぇ、何でですかねぇ・・・寝る時間が遅いせいですかね?
体調管理には気を付けましょう!

11.25.2014

合同ゼミ活動!!

こんばんは。
ますます寒くなって来て、布団から出るのが辛い今日この頃。
しかし合同ゼミの最終発表の日が近づいて来ているので、そんなことも言っていられないのです・・・。慌ただしいです。時間ないです。(笑)

いつものゼミの授業とは別に時間を取って集まったりしていて
つい先日も集まって、全員で『アナと雪の女王』を見ました。
約二か月前、みんなで『アナと雪の女王』を見たのが懐かしいです。それぞれ新たな視点で『アナと雪の女王』を見ていて、とっても面白い?議論になりました。

やっと分析のゴールも見えてきて、あと一息!がんばります!

11.18.2014

合同ゼミ活動中!

こんにちは!
最近冷えるので、オラフのように夏が恋しいゼミ長です。
ゼミでは引き続き、合同で『アナと雪の女王』分析を行っています!

11.10.2014

合同ゼミ始動

お久しぶりです!長い間更新せず申し訳ありません。
実は、後期に入ってからビッグプロジェクトが開始しました。


10.19.2014

続・夏合宿2日目!

夏合宿最後を締めくくるは、ジャスミン・ヴァン・ゴープ先生の講義「Identity and/in Photography:Case study: Self-portraits of ex-Yugoslav Migrant Women in the Netherlands」です。
ジャスミン先生はオランダでメディア研究をなさっています。今回は"アイデンティティ(Identity)"についての講義をして頂きました。

9.28.2014

夏合宿2日目!

 2014/08/03

 二日目も美術館からスタート。
しかし、集合場所の恵比寿駅で見たゼミ生の顔には疲れの色が・・・。前日の議論はそれほどハードだったのです。



9.14.2014

続・夏合宿1日目!

2014/08/02 PM

 午前の森美術館においてポケモン展望台でおもいっきり楽しんだ“もう一人”が、夏合宿1日目の続きを報告します。午後は学校に到着して休憩を挟んだ後、卒論に関しての個人発表を行っていきました。

9.11.2014

夏合宿1日目!

2014/08/02


試験が終わった!と思ったらすぐゼミの夏合宿です。
今回はセミナーハウスには行かずに、東京で美術館巡りをしながらの合宿になりました。


大まかな日程
一日目(8/2)
AM 森美術館
PM 卒論に関しての個人発表
二日目(8/3)
AM 写真美術館
PM ジャスミン先生の講義

9.05.2014

第15回ゼミ

2014/07/23


前期最後のゼミです!
今回は『批評理論入門』の第2部12章「文体論的批評」と13章「透明な批評」について学びました。


9.01.2014

第14回ゼミ

2014/07/16

 お久しぶりです。相変わらず更新が遅く、申し訳ありません。第14回ゼミでは『批評理論入門』第2部の、10章「ポストコロニアル批評」と11章「新歴史主義」に取り組みました。

以下、レジュメとなっております。


8.31.2014

第13回ゼミ

2014/7/8のゼミは、課外活動+ムーティ先生をお招きしての授業という怒涛の土曜日……を超えての、いつもの水曜日。通常通り『批評理論入門』の第2部、6章「フェミニズム批評」と7章「ジェンダー批評」について学びました。
情コミはジェンダーについての授業も多いので、気になる内容です。

 以下、レジュメ(一部改変)です。

8.23.2014

第12回ゼミ ②

 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」での体験後、大学に戻って授業を行いました。今回はゼミの先生の先生である、ウィスコンシン大学マディソン校のViren Murthy先生が来てくださいました。そして『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書)第2部の8マルクス主義批評」と9文化批評」について議論を行い、その後にムーティー先生の「マルクス主義」と「ポストコロニアリズム」についての講義がありました。


8.17.2014

第12回ゼミ ① 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」

(2013年8月23日追記)
 以前の更新から、だいぶ時間が経ってしまいました。
試験などでバタバタと忙しい7月を乗りきったと思っていたら、息つく暇もなくゼミ合宿に突入してしまい、しかし、それらを乗り越えて夏休みを満喫していたら、ブログの更新がこんなにも遅くなってしまいました・・・。
けれど、ここで落ち込んでいても仕方がない!ということで、これから滞っていた更新を再開させたいと思います!!


2014年7月5日

 今回のゼミでは課外活動ウィスコンシン大学マディソン校のViren Murthy先生の講義がありました。
とても充実した一日にだったので、2回に分けて書きたいと思います。
まずは課外活動から。



7.14.2014

第11回ゼミ

2014/07/02

 今回は引き続き『批評理論入門』の第2部を取り扱い、4章「脱構築批評」と5章「精神分析批評」について学びました。

7.12.2014

第10回ゼミ


2014/6/25

18日はゼミが休みだったので2週間ぶりのゼミです。
今回は、『批評理論入門』の第2部2章の<ジャンル批評>と3章の<読者反応批評>を取り扱いました。

↓以下レジュメの抜粋と議論の要点まとめ↓

7.08.2014

第9回ゼミ 結末・伝統的批評

 今回は『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書)、第1部の15「結末」と、そして今週から第2<批評理論篇>に入り、1「伝統的批評」についても議論を行いました。


↓ 以下、レジュメと議論のまとめになります! ↓
 

6.25.2014

第8回ゼミ

2014年6月4日

 今回は『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書)第1部の13「間テクスト性」と14「メタフィクション」について議論を行いました。

6.13.2014

第7回ゼミ


2014/05/28

 

 第7回ゼミでは、『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』の第1部、11・12章を取り扱いました。以下が今回のレジュメです。(レジュメはゼミ初回のガイダンスを抜いて第6回と記載してあります。また、解剖講義が解剖講座になってしまっています。申し訳ありません。)








 「反復」は、用語の意味としてはすぐに理解できましたので、主にそれによって発生する効果や意味について『フランケンシュタイン』の具体例を用いて考えました。すべて書き出すと分量がとても多くなってしまうため、一部抜粋して紹介します。(以下の内容は、レジュメ11章「反復」を読んでからご覧下さい。)

 ~反復される要素その1 “悲惨な死”という出来事~
  ・読者にハラハラドキドキと恐怖感を与える。
  ・読者に、残酷な怪物に対しては非難を、フランケンシュタインには同情をさせる。
  ・フランケンシュタインと怪物の切っても切れない因縁を表現する。
  ・生命創造を行ったにもかかわらず悲惨な死ばかりであるという皮肉を浮かび上がらせる。

 ~反復される要素その2 “フランケンシュタインと怪物の出会い”という場面~
  ・二人の呪われた関係性を象徴する。
  ・フランケンシュタインは怪物に見られている。
  ・フランケンシュタインが常に抱える恐怖を表わす。

 ~反復される要素その3 “女性”という人物~
  ・作品制作当時の社会背景(女性は従属的、受け身で、男性に庇護されるべき)。

 ~反復される要素その4 「足跡を踏む」、「新しい道を切り開く」などの言葉~
  ・二人の性格の類似性を強調する。
  ・読者に(似ている)二人を重ね合わせて見るよう誘導する。

 「反復」は、作者が意図的に物語内に埋め込んだものと、無意識的に(当時の常識を記すことで)「反復」になってしまったものがあり、区別するためには同時代の別の作者の作品も参照しなければならないとのことでした。



 「異化」の章では、私たちがある“もの”に対して予見(言語化)できてしまうと、その“もの”自体が持つ不気味さ(正体がつかめないことに対する恐怖)が消えてしまうということと、「異化」によって、自動化(常識・日常化)された“もの”に揺さぶりをかけることができるということを学びました。
 『フランケンシュタイン』以外の「異化」の具体例として、芸術作品であるマルセル・デュシャンの『泉』が挙げられました。この作品は一般的な便器に署名をしただけのもので、泉という概念の「異化」、芸術の概念(芸術とは当時、手作業によって作られたこの世で唯一の作品のみを指していた)の「異化」を行っていると言えます。



 今回もまた議論が白熱しました。ゼミが終わった後は大抵頭が働かなくなります。しかし、このように頭を限界まで使って物事を考えるからこそ、納得できた時の達成感がとてつもなく大きく感じられるのだろうと思います。次回のゼミも頑張るぞ!



6.09.2014

第6回ゼミ

2014/5/21


今回は『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』第1部、9章と10章の内容を学びました。


この章では新しく出てきた概念の理解が議論の中心になりました。
レジュメからもっと発展的な内容になったので、今回はレジュメをあげずに授業を受けて理解したことをここでまとめたいと思います。


まず9章の「声」では、「モノローグ的」と「ポリフォニー的」というキーワードが出てきました。
最初からムズカシイ・・・


モノローグ的とは、作者の単一の意識と視点によって統一されている状態のことを指します。
「語り手」ではなく「作者」というところがポイント!
物語全体の流れや結果が、作者の理想を反映している話ということです。
作者の理想を反映した主旋律があり、その周りは補助的な働きをします。
物語を読んで作者の言いたいことや共感していた登場人物が分かるものはモノローグ的といえます。


ポリフォニー的とは、多様な考えを示す複数の意識や声が、それぞれ独自性を保ったまま互いに衝突する状態のことで、「対話的」なものも含まれます。
登場人物がそれぞれの道を歩んでおり、一つに収集することができません。
作者が理想を反映している登場人物が分からない、またはいない場合がポリフォニー的といえます。


例として挙げられていた作品が、
モノローグ的:『戦争と平和』などトルストイの作品
ポリフォニー的:『カラマーゾフの兄弟』などドストエフスキーの作品 でした。


『フランケンシュタイン』は、ウォルトン、フランケンシュタイン、怪物がそれぞれで動いており、誰か一人に収集されるわけではないことと、作者が誰に理想を反映しているのかが分からないため、ポリフォニー的といえます。


ただ、この二つの概念は完全に分離しているわけではなく、始めはポリフォニー的かと思ったら途中からモノローグ的になるものもあるので、区別が難しいと感じました。




次は10章の「イメジャリー」です。
イメジャリーとは、ある要素によって、想像力が刺激され、視覚的映像などが喚起される時に起こる、イメージ(心像)を喚起する作用のことで、働きによって「メタファー」「象徴」「アレゴリー」に分類されます。


メタファー:あることを示すために、別のものを示し、それらの間にある共通性を暗示する
象徴:特に類似性のないものを示して、連想させるものを暗示する
アレゴリー:具体的なものを通して、ある抽象的な概念を暗示し、教訓的な含みを持たせる


ここで問題になったのが「象徴」と「アレゴリー」の違いです。
これまたムズカシイ・・・


まずは比較的わかりやすいメタファーから説明します。
「風車の森」と言ったとき、この森は本物の森を指しているわけではなく、風車の群れを木の群れである「森」にたとえているもので、これをメタファーといいます。


次に象徴です。
『フランケンシュタイン』では月が母性や狂気の象徴として使われていました。
ですが、この物語が無かった場合、月=狂気または母性とすぐに結びつけるのは難しいでしょう。
つまり、象徴は物語の中でのみ暗示するものが特定できるということです。
関係のないもの、もしくは選択肢が多いものに作者が意味をつけていくのが象徴だともいえます。


最後にアレゴリーです。
アレゴリーは、キツネ=ずる賢い、コウモリ=どっちつかずなど、物語の中でなくても暗示するものが分かる言葉です。
意味が固定されており、記号化しているともいえるでしょう。
始めは象徴だったものが特定の意味を持つようになり、アレゴリーになるとも考えられます。
アレゴリーが教訓的だといわれているのは、答えが複数あるのではなく一つに導かれているからではなでしょうか。


また、このアレゴリーは、文化的・地域的に変わる可能性があります。
たとえば、さっき挙げたキツネ=ずる賢いは稲荷神社に使えている人には通じないかもしれません。
他にも、日本では醜いものとされている蛾が、タイでは美しい夜の蝶を指すそうです。
物語の中で、蛾を美しいものの暗示として使ったとき、タイではアレゴリー、日本では象徴として使われていることになります。
このように、アレゴリーと象徴は完全に分類できるできるものではなく、人によって変わるということがわかりました。


象徴とアレゴリーの定義は、学問や学者によって若干違うそうですが、今回の議論ではこのような結論でまとまりました。


ゼミは5限なので18時には終わるはずなのに気づいたら19時を過ぎている不思議。
そのくらい熱い議論を行っております(笑)
ブログもこんなに長くなるとは・・・
今後もどんどん新しい概念が出てくると思うので、頭をフル回転させて頑張りたいと思います!













6.04.2014

第5回ゼミ

2014年5月14日

 私たちのゼミでは、廣野由美子『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書)を用いて、文学批評について学んでいます。ゼミの内容や議論も回を追うごとに難しくなり、白熱した議論を先生に見守られながら行っています。

 今回のゼミでは、廣野由美子『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書)第1部の7「性格描写」と8「アイロニー」の発表を行いました。
主に議論になったことを中心にまとめたいと思います。




以下レジュメの内容(6月23日に訂正)

『批判理論入門』(第4回)

7.性格描写
☆キーワード
・キャラクター:文学作品の登場人物、登場人物の特性や行動様式のこと。

☆人物紹介
EMフォースター(18791970
 (Edward Morgan Forster) 
 イギリスの小説家。主な著作は『インドへの道』『小説の諸相』

・ジェイン・オースティン(17751817
 (Jane Austen
   イギリスの小説家。主な著作は『分別と多感』『自負と偏見』など。
 
☆語彙
・平板な人物:小説中の定型的な,時に漫画的な登場人物。
・立体的な人物:その人格,背景,動機などが十分に記述された,小説中の登
                場人物。
(Japan Knowledge Lib『ランダムハウス英和大辞典』より引用)

☆章の要点
・イギリスにおける性格描写の重要性

・フランケンシュタインの性格
 ・とどまることない探究心
 ・英雄的行為に憧れのぼせ上がりやすい気質
 ・自分の能力への自信と野心
 ・激しやすく孤立しがちな傾向。
 →これらの性格が道を外す結果となる。

・他者との比較により浮かび上がる性格
エリザベスとフランケンシュタイン
エリザベス                フランケンシュタイン
落ち着いていて集中力がある         熱中癖・激しい知識欲
自然を満ち足りた心で眺め、楽しむ      自然原因の究明への無上の喜び

クラヴァルとフランケンシュタイン
クラヴァル                               フランケンシュタイン
偉業に対する情熱
人間の行為や美徳への関心         自然科学的な秘密への関心

エリザベスとの関係からの影響

思いやりや寛容な性質           気性の激しさの抑制




8.アイロニー
☆キーワード
・アイロニー:見かけと現実との相違が認識されること、また、そこから生じる皮肉のこと。

☆語彙
・修辞:言葉を美しく巧みに用いて効果的に表現すること。また、その技術。   
    レトリック。
・直喩:「ようだ」「ごとし」「似たり」などの語を用いて、二つの事物を直接に 
    比較して示すもの。「雪のような肌」など。
・隠喩:「…のようだ」「…のごとし」などの形を用いず、そのものの特徴を直 
    接他のもので表現する方法。「金は力なり」など。
                      (『デジタル大辞泉』より引用。)

☆章の要点
・言葉のアイロニー:表面上述べられていることとは違う意味を読み取らせよ 
          うとする修辞的表現。
 EX.
 老人「何かの形で人の役に立つことができれば」
 →怪物は「人」の範疇から除外された存在であり、言葉のアイロニーが生じ 
  ている。

・状況のアイロニー:意図や予想されたことと、実際に起きていることとの間
          に相違がある場合のこと。
 EX.
 ウォルトンが姉に宛てた第三の手紙と第四の手紙の連続した配置。
 →第三の手紙と第四の手紙とでは調子が変化しており、その対照的な手紙が 
  連続して配置されることで、状況のアイロニーが生じている。




・劇的アイロニー:ある状況に関する事実と、その状況についての登場人物の
         認識が一致していないことに、読者が気づく場合に生じる
         アイロニーのこと。
 
EX.
 婚礼の日の夜のフランケンシュタインの認識のズレた行動。
 →エリザベスの身の危険を心配するべきなのだが、フランケンシュタインは 
  エリザベスから別室に行かせて目を離すという認識のズレた行動をし、
  そのことに読者が気づくことにより劇的アイロニーが生じる。

・小説の構造によるアイロニー:信頼できない語り手の使用などによって、小
               説の構造を通してアイロニーを生み出す。




7の「性格描写」では、性格がすべてを引き起こす要因になるのか、ということを考え
その際に、ルネ・ジラールの「欲望の三角形」の話がでてきました。

「欲望の三角形」とは、仮にAとBとCという人がいて、CはAを好きだとする。そしてBもAを好きになった場合に、BはCという存在が居ることでよりAに惹かれる。(CのAに対する好意を模倣して、BはAに好意を抱く。)
確かに、自分がこんな性格だと思っていても他者との関係の中で自分の意志と違う方向に行ってしまうこともあり、性格がすべてを決定するわけではない、という考えになりました。


8の「アイロニー」では隠喩(メタファー)に加え、換喩(メトニミー)について学びました。
メトニミー意味は「例えるものが例えられるものを全体とした時の一部の関係になっている。」
例として「赤ずきんちゃん」が挙げられました。
「赤ずきんちゃん」は「赤のずきん」という一部だけで「赤ずきんちゃん」全体を表しているため、メトニミーと言えます。

今回のゼミでも様々なことを議論したのですが、これからの授業を通して考えていく課題が出てきました。
それは情報の出所が多数化していれば立体的な人物になるか。」ということです。
普通は情報の出所が多ければ多いほど良いと思いますが、本当にそうなのかを考えていきたいと思います。

5.17.2014

第4回ゼミ

5/7()のゼミでは、『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』の第一部、5章「提示と叙述」と6章「時間」の内容を勉強しました。

連休明けもなんのその、脳みそを振り絞っての(?)真剣な議論でした!
(そのGW、今年は4連休と短め。「ゴールデンウィークじゃないのかい!」とつっこみつつも、ゆっくり実家で満喫しました。)

では、以下がテキストと議論の内容です。
(今回は、授業で使用したレジュメの内容を加筆修正してまとめてみました)


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 
 5章は「提示と叙述」です。
 語り手が出来事や登場人物を語る時の方法は大きく分けて2つあります。


・「提示」は語り手が介入して説明したりせず、黙ってあるがままを示す方法。

・「叙述」は語り手が全面に出てきて、出来事や状況、人物の言動や心理、動機などについて、読者について説明する方法。


例えば小説『フランケンシュタイン』では、フランケンシュタインが治安判事に告訴する場面がありますが、
 
・判事に会う
→2人の会話が「提示」。話の内容や、話し方の特徴がじかにわかる

・フランケンシュタインの供述
→「叙述」によってその内容自体は要約されている
 

と、このように「提示」「叙述」が使い分けられて進行しているのだと学びました。
 
 

 6章は「時間」です。授業ではここが鬼門となりました(笑) 
小説にも現実のように時間が流れていますが、その流れ方は現実とは全く違います。

まず、出来事は過去から未来に一直線に語られないこと。様々なアナクロニー(ストーリーとプロットの出来事の順序の不一致)により、過去・現在・未来が組み替えられます。
 
過去の回想が入ったり、ちらりと予告めいた伏線がほのめかされたり…。前者を後説法(フラッシュバック)、後者を先説法(フラッシュフォワード)といいます。
 

 そして時間の流れるスピードも違ってきます。テキストでは省略法、要約法、情景法、休止法の4つが挙げられていました。

 

難しかったですが、議論の末以下のような図が。
 


○省略法:ある期間を省略して、一気に飛び越える (Ex,それから二年後…)

○要約法:数日間~数年に及ぶ生活を、詳細を抜きにして数段落や数ページで要約

○情景法:場面が劇的に展開し、理論上は物語内容の速度と物語言説の速度が等しくなる

○休止法:語り手が物語を中断させ、その時点で登場人物が誰も見ていないような光景や情報を示す。物語内の速度はゼロになる 

→休止法では、過去の時間内では知り得ない未来の情報が示される。語り手が「全知の語り手」(=三人称の語り手)である時や、語られる過去と語っている現在という2つの時間軸がある時(『フランケンシュタイン』はこれ)などでしか出来ない。

 

このようなことが先生の手助けもありつつ、理解できたなと思います。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 第三回ゼミに引き続きまたしても出てきましたが、「語り手」の概念は色々なところで重要になる予感がします。
 

 それに関連し、今回はもう一つ。

芥川龍之介『藪の中』と、元となったお話「具妻行丹波国男於大江山被縛語第二十三」(今昔物語集より)を読み比べました。

 物語には語り手がいます。一見、信頼できる語りをしているように見える語り手でも、本当は信頼できないのではないか。 しかし、そんなことを言ってしまったら信頼できる語り手など存在しないのでは・・・
 

信頼できる語り手が存在できるか否かという問題。今後の宿題です!

5.09.2014

第3回ゼミ

2014年4月30日

 更新が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
 第3回ゼミでは引き続き第1部の発表を行いました。今回は3・4章を取り扱いました。以下レジュメとなっております。



 
 
 
 
 三人称の語り手の例として「桃太郎」は当てはまるだろうと思ったのですが、実は違ったようです。なぜ当てはまらないかは授業を進めていけばわかるとのことでした。また、信頼できる/できない語り手の区分けは、探偵小説が誕生した頃に始まったそうです。例としてアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』が取り上げられました。
 
 
 
 語り手・焦点化ともに重要な概念であるのですが、いまだに議論がなされているだけあって少々複雑な内容でした。特に、「全知の語り手」でも内的焦点化が起こっている場合があるということが理解しにくく、先生に例を用いて解説していただきました。
 
         例) ①A子は8階まで上がるのに苦労しているようだった。
             ②A子は8階まで上がるのが遠くて嫌だった。
①は「全知の語り手」の外的焦点化。②はA子の心情内部に入り込み、その心情を断言して述べているところから「全知の語り手」の内的焦点化。
 
 つまり内的/外的焦点化は、物語の中にいるか外にいるかだけでなく、登場人物の(心情の)中にいるか外にいるかによっても区別されるものということです。
 
 
 
 
 先生が再びお土産を買って来て下さいました!「宇治園」の金平糖です。ほうじ茶味と塩味でした。見た目はかわいいし、味もおいしかったです。先生ありがとうございました!
 
 
 
 授業後にお好み焼き屋で懇親会を行いました。学校周辺のおすすめのお店や好きな漫画、将来の夢または目標などについて話し、互いの交流を深めました。まだまだ慣れないことだらけですが、少しずつ馴染んでいけたらいいなと思っております。それではまた。